地価下落局面に オフィス・住宅需要に変化

2020年10月01日

国土交通省が29日発表した基準地価は、新型コロナウイルスの影響に伴う外出自粛や在宅勤務の普及を要因に、オフィスや住宅需要をめぐる先行き不透明感が反映された。

 

訪日外国人旅行者の拡大が追い風となって大都市圏を中心に上昇基調にあった地価は下落に転じ、不動産市場が曲がり角を迎えている。 

 

商業地は全国平均で2015年以来5年ぶりに下落した。訪日客消失を受けホテル需要が減少。企業が積極投資してきたオフィス需要もコロナで一変したためだ。「先行き懸念から移転計画の凍結や、在宅勤務に伴い面積縮小の動きが相次いでいる」(オフィス仲介業者)という。

 

コロナ収束後は一定の職場回帰も見込まれているものの、在宅・遠隔勤務の拡充を背景に「職住近接のシェアオフィスをはじめ働く場所の選択肢は一段と広がる」(別の仲介業者)との見方もある。創業間もない企業の間では日々の出社を求めず本社・拠点をあえて地方に移す動きもあり、都心一辺倒だった需要に変化の兆しが見られる。

 

柔軟な働き方が広がれば、住宅地でも郊外や地方での購入を後押しする可能性がある。ただ、利便性の高い都心のマンション人気は「安定している」(大手施工業者)と指摘されるほか、「地方のニーズの大きさが読めない」と慎重な見方も出ている。

 

 

 

 

 

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