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不動産業者の「リスク評価書」が実質義務化へ!宅建業者が今から準備すべきこと
こんにちは。にし不動産です。
「リスク評価書って何?」
「うちの不動産会社も作らないといけないの?」
最近、宅建業界でこんな声を耳にする機会が増えてきました。
実は今、宅建業者にとって「リスク評価書」の作成が大きなテーマになっています。
背景にあるのは、マネー・ローンダリング(マネロン)やテロ資金供与などへの対策です。
国土交通省はこれまでも、宅建業者に対して自社が抱えるマネロン等のリスクを評価し、その結果を文書化した「リスク評価書」の作成を要請してきました。
そして現在、令和8年度中、つまり2026年度中に、すべての宅建業者がリスク評価書の作成を完了することが求められています。
そもそも「リスク評価書」とは?
簡単にいうと、
「自分の会社では、どんなマネロン等のリスクがあり、それに対してどう対応するのか?」
を整理して文書にしたものです。
不動産取引は、取引金額が大きく、法人や外国人、海外との関係を含む取引などもあるため、マネロン対策が重要な業界の一つとされています。
そこで、
・どんな顧客と取引しているのか
・どのような物件を扱っているのか
・どのような取引形態があるのか
・自社にどんなリスクがあるのか
・リスクの高い取引にどう対応するのか
といった点を自社の実情に合わせて整理する必要があります。
単に国土交通省のひな形を埋めれば終わり、というものではありません。
国土交通省の資料でも、事業者自身が業態や規模などに応じて具体的な内容を判断し、必要に応じて高度化していくことが示されています。
「2026年度中」がポイント
ここは非常に重要です。
2025年6月27日の国土交通省の事務連絡では、まだリスク評価書の作成に着手していない事業者について、令和8年度末までに対応を完了することとされています。
つまり、2026年度は「そろそろ準備しよう」ではなく、実際に対応を進めておくべき年度です。
特に、
「うちは小さな不動産会社だから関係ない」
という考え方は注意が必要です。
政府の対応策でも、令和8年度中にすべての宅建業者がリスク評価書の作成を完了することを目指すことが明記されています。
作ったら終わり、ではありません
もう一つ注意したいのが、リスク評価書は「一度作れば永久に使える書類」ではないということです。
全日本不動産協会の作成ガイドでは、リスク評価書は原則として毎年1回、定期的に見直すこととされ、新たな重大な事象が発生した場合には随時見直す必要があるとされています。
会社の業務内容や取引先、取引方法などが変われば、リスクも変わります。
そのため、
「去年作ったから大丈夫」
ではなく、
「今年の自社のリスクはどうなっているか?」
という視点が重要になります。
不動産会社が今やっておきたいこと
では、具体的に何をすればいいのでしょうか。
まずは、自社の取引を一度整理してみることをおすすめします。
たとえば、
① 顧客について確認する
個人・法人、国内・海外など、自社ではどのような顧客が多いのかを整理します。
② 取引について確認する
売買、媒介、代理など、どのような取引を行っているのかを整理します。
③ リスクの高いケースを考える
「こういう取引の場合は注意が必要」というケースを社内で共有します。
④ 対応方法を決める
本人確認や取引内容の確認、社内での報告・判断など、具体的な対応方針を決めます。
⑤ リスク評価書にまとめる
最後に、自社のリスクと対応方針を文書化します。
国土交通省は、リスク評価書の作成要領やひな形などを用意しており、これらを活用して作成することができます。
「面倒な書類」ではなく、会社を守る仕組みに
リスク評価書というと、どうしても「また書類が増えるのか……」と思ってしまいます。
しかし、本来の目的は書類を作ることではありません。
自社がどんなリスクを抱えているのかを把握し、万が一のときに適切に対応できる体制を作ることです。
特に不動産取引では、金額が大きいだけに、一度問題が発生すると会社の信用にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
だからこそ、
「リスク評価書を作る」=「自社のリスク管理を見直す」
と考えると、取り組む意味が見えてきます。
まとめ
2026年度は、宅建業者にとってマネロン等対策を改めて見直す重要な年になりそうです。
リスク評価書については、すでに国土交通省から作成要領やひな形が示されています。
まだ作成していない場合は、
「年度末になってからやればいい」ではなく、早めに準備しておくこと
をおすすめします。
そして、せっかく作るのであれば、単なる「提出するための書類」にせず、社内のチェック体制や社員教育、疑わしい取引への対応などにも活用していきたいところです。
不動産業界のコンプライアンスは、これからますます重要になっていきます。
「うちは大丈夫」と思っている今こそ、一度、自社のリスク管理を見直してみてはいかがでしょうか。